ドリームパートナー

フリーランスはドライ!?|エンジニア兼コンサルタントの 湯谷氏に訊く。

フリーランスエンジニア湯谷さんのインタビュー

今回は生命保険会社→コンサルティング会社→フリーランスという異色のキャリアを持つ、湯谷さんにインタビュー。「フリー決意の瞬間」から、色々な企業を見たからこそわかる「フリーランスをモチベートする方法」まで、赤裸々に語っていただいた。

湯谷さんはコンサルティング会社を数社経験した後、独立されたとのことですが、最後にいた会社から転職せずに、フリーランスに転身されたのはなぜだったんですか?

正直、転職活動はしてみたんですけど、就職したいと思える求人がなかったんです。そこで、良い求人に出合うまで転職活動とフリーランスを並行しようとスタートしたのがきっかけです。

[adinserter block="1"]

最後の会社をお辞めになった理由を伺っても良いですか?

実は、会社がなくなったんですよ。倒産ということではなく、社長の意向で別の事業をスタートすることになりまして、会社を休眠させることになったんです。それで、私を含む社員たちは解散することになりました。

 

それは珍しいケースですね。もともとフリーランスに興味はあったんですか?

興味はありました。会社に所属するというのも必要だとは思っていたのですが、一方でゆくゆくはフリーランスとして活動するのもいいかなくらいで考えていました。
だから、今でも就職することは選択肢の一つとして保有しています。その場合は、就職しながら並行して、フリーランスの案件を受けて、二足のワラジができると良いなと思っています。最近は副業を許している会社も多いですよね。そういうところでバランスが取れればと思います。

 

フリーランスとして得意な領域はなんですか?

私の得意領域は上流工程なので、業務要件の整理だったり、システム要件の定義だったり、クライアントのやりたいことをシステムに落としていくお仕事をお受けすることが多いです。
直近ではシステムを導入するためのソリューション提案をやってました。基本的にシステム化をしていないところに、業務効率化のためのアプリケーション導入の提案をしたりが多いですね。

[adinserter block="1"]

お仕事を新規で受ける時は、どのような経路・手段でお仕事を探されているんですか?

中小企業診断士の講師をしている知り合いが独立したので、その紹介を受けるというのが一つつ、あとは中小企業診断協会のつながりで案件を受けることもあれば、勉強会・セミナーで繋がることもありますし、フリーランスエンジニアのエージェントから案件をいただくこともあります。

 

エージェントからのお仕事紹介についてはどのようにお考えでしょうか。

案件探すのがラクだなと思いますね。一方で、案件ありきで相手の担当者などはわからないので、実際に受けてみて、こちらが合わせるしかないなと思います。
あとは、案件として受ける会社は大きな会社なので、次の仕事に続かないことが多いですね。お互いに割り切った関係になりやすいのかもしれないですね。エージェントが間に入っているので契約上も無理なのですが。やはり個人として繋がりを持つのは難しいなと思います。

 

湯谷さんがクライアントと接するとき、何か気をつけていることとかありますか?

基本的には、クライアントをたてて、意見を尊重することです。こちらは委託で受けているので、決めるのはあくまでもクライアント。最終決定をするための情報はお出ししますけど、最終的に決めてもらい、その意見を尊重するようにしています。

[adinserter block="1"]

お仕事をする上で「ポリシー」のようなものってありますか?

法律的・社会的に良くない手段や事業に対して、手を貸さないということでしょうか。以前、クライアントが宣伝を打つときに使う数字データの根拠が本当か曖昧ということがあったんです。こちらからクライアントにその件の確認を依頼したんですが、明確な根拠がなかったのでお断りしたことがあります。
カスタマーに誤解を与えることや法的なリスクを背負うことに関しては協力しないと決めています。何でもかんでもクライアントの言うがままというのはダメですね。そこは一線を引くことも大切かなと思います。

 

では、逆にこんなお客さんと仕事したいとかはありますか?

まずは、一時的な付き合いではなく、長く関係をつづけていけるような会社ですね。それからフリーランスに全て丸投げするのではなく、一緒に「やりたいこと」に向かって熱心に取り組んでくれるお客さんが良いですね。
フリーランスはある意味専門家なのでスキルはあるのですが、正直「案件が終わったら、これで終わりでしょ」と割り切ってしまう部分があってドライに考えている人が多いと思います。
企業側がフリーランスを上手く使うには「やってほしいことを、明確に、具体的に伝える」「フリーランスに熱心に伝える」これが大事です。そうしないと、フリーランスも力を出し切れずに終わってしまうと思います。

[adinserter block="1"]

最後に、読者に伝えたいことがあれば、お願いします。

企業の方に伝えたいのですが、ドライなフリーランスがその場しのぎにならずに強く支援したいと思えるのは、熱心かつ具体的にビジョンを共有してもらってこそです。フリーランスの力を存分に発揮させて、お互いに満足できる結果になれば良いなと思います。

 

今回は様々な企業のパートナーとして豊富な経験を持つ湯谷さんだからこその貴重なお話を伺うことができた。企業はフリーランスの力を上手に活用し、フリーランスは実力を最大限発揮する、そんなお互いにとって気持ちのよい仕事が増えればと期待したい。

[adinserter block="1"]

 

Profile | 生命保険会社で代理店営業として3年のキャリアを積んだ後、システム企画部へ異動・社内のシステム開発を8年ほど経験。その後、コンサルティング会社に転職し、業務改善や戦略立案を手がけた。現在はフリーランスとして、システムのコンサルティングはもちろん、中小企業診断士の資格を活かし、経営者のパートナーとして事業提案や補助金申請サポートまで幅広い業務を請け負っている。

 

 

 

モバイルバージョンを終了