フリーランスのエンジニアとして、システム構築をする傍ら、Blog、Twitter、YouTubeなどSNSでエンジニア目線からの情報を発信。フリーランスとしてのキャリア、生き方に関する発信が話題を呼び、多くのフォロワーに支持されているやまもとりゅうけんさん(以下、山本さん)。そんな山本さんだが、新卒入社した会社をわずか11ヶ月で退職するという過去を持つ。今回は、フリーランス転身のタイミングや案件選びの方法、フリーランスとしての生き残り方について話を訊いた。
新卒入社した会社をわずか11ヶ月で退職。その後、”案件選び放題のフリーランス”になるまで。
山本さんは新卒入社した会社を11ヶ月で退職されたとのことですが、フリーランス独立までの経歴を教えていただけますか?
はい。神戸大学 経営学部にいたんですが、文系出身で、これからは手に職をつけたいなと考えて、新卒でSIerに就職しました。そこは会計ソフトを扱っているところだったんですが、このままの働き方じゃダメだなと感じる部分がありまして、、、11ヶ月で辞めてしまいました。
退職した当時、20代前半だったということもあり派遣社員という選択肢を選んだ方が給与が良くなる状況だったんですね。周りからの反対の声もあったのですが、将来フリーランスという働き方を見据えていたので、派遣社員としてスキルアップするという働き方もいいなと思い、派遣の道を選びました。
もともと文系だったのでなんの知識も無く社会にでて、1社目でC#とかJavaスクリプトとかをやりました。そこから転職をするタイミングでインフラにいきました。インフラを2年経験して、プライベートクラウド周りは相当理解できるようになりました。
現在フリーランス3期目。もうすぐ4期目を迎えます。
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そもそもフリーランスになろうと考えはじめたのはいつですか?
新卒で入った会社を辞めたときから、漠然と思ってはいたんですが、、、大きなきっかけになったのはエンジニア仲間のうちの1人が、派遣社員からフリーランスになったのを間近で見たことですかね。
話を聞くと、報酬関係がまるで違うじゃないですか。その人は新宿のボロマンションに住んでたんですが、フリーランスになってタワーマンションに引っ越したんです。そこまで生活水準がかわるのか?!と感化されずにはいられなかったですね。自分にもできるのではないかと思いました。
それまでは自分のスキルでフリーランスになるのはまだ早いと思っていたんですよ。エンジニアの方は結構思ってると思います。30代後半とかの経験豊富なエンジニアが満を辞して独立する…そんなイメージが僕にもあったんです。しかし実際エージェントの面談を受けてみて、「意外とそうではないのでは?」と考えるようになりました。自分が思っている以上に高い単価の案件を出てきたときは「自分にもいけるんや」という感覚ですよ。
最終的にフリーランスへの転身を決意したのはなぜだったんですか?
シンプルに報酬ですね。20代で一人暮らしをしている人で、お金に余裕がある人って、すごく少ないと思うんです。そんな中、フリーランスとしてやるだけで、月50万円~60万円稼げて、生活に余裕ができるというのはすごくメリットでしたね。それに加えて、労働時間も柔軟になります。さらに、自分が学びたいスキルに対応して案件を選ぶことができるのもすごく魅力に感じました。
派遣社員の頃は案件も自由に選ぶことは難しかったので、VMwareばっかりやっていたんですけど、フリーランスになってからは、新しくリリースされたクラウドがやりたいと思ったら、すぐに参画できましたね。これもフリーランスならではです。フットワーク軽く、自分が身に付けたいスキルに適した案件をやっていくだけで、それなりに通用する人材になれると思います。これが正社員だとなかなか難しいんですよね。
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フリーランスになったら、コンスタントに仕事が見つからないのではないかという不安はありませんでしたか?
確かにそういう不安はありました。独立した人の話を直接聞いたわけでもないのに、漠然と不安に感じてたんです。実際は、選びたい放題で仕事の不安はないんですけどね。今は、妥協しなくても市場に開発案件がたくさんある状況なので、単価、生産幅、通勤時間、私服など、案件には様々な条件があると思いますが、自分にマッチした案件を中心にやるようにしています。
ただ、スキルがないと案件が絞られてしまうことは間違いないです。僕自身も以前はかなり案件が限られてしまいましたが、今は本当に選び放題ですね。
どうすれば、案件が選び放題になれるのでしょうか?
流行っている言語を習得することが大事ですよね。インフラだったら、クラウド関連の技術習得をしたり、プログラマだったら、Java、PHPなど企業からのニーズが強い言語の習得をすることがオススメです。流行っている技術、ニーズが高い技術を習得しつつ、自分のキャリアを形成していけば良いと思います。
未経験からでも、2年あったらフリーになれるんじゃないかと思います。よっぽど変な現場でなければ、技術はしっかり身につくと思うので。だからやっぱり、自分が意図する言語を習得するために、はじめは派遣で様々な経験を積んで、そのあとエージェントやSEROKUなどのサービスを利用してフリーランスになったら良いんじゃないの?と思いますね。
ちなみに、フリーランスを目指すなら、東京の方がおすすめです。東京と大阪で案件の比率が大きく違うんですよ。前聞いた話によると、東京と大阪の案件数の比率が「7:1」くらいだそうで。大阪は経験の浅い人を育てるという感覚はなく、経験者に対して優先的に仕事を振っていくという感じなんですね。僕が大阪に引っ越したのが、29歳の時なんですが、エージェントの中で大阪在住の20代は僕一人だけ。それくらい20代にとってはハードルが高い環境なんです。なので、フリーランスを始めるなら、東京がいいと思いますね。
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やまもとりゅうけん
Profile|神戸大学 経営学部卒業後、新卒でSIerに入社。まったくの未経験からエンジニアを目指すもわずか11ヶ月で退職する。その後、派遣のSEとして数々の現場を経験。弱冠26歳にしてフリーランスへ転身。現在、フリーランスとして4期目を迎える。